- CBNとは何か:基礎から整理する
- CBNの正体
- CBD・THCとの違い
- 世界の研究が語るCBNの効用と限界
- 睡眠への効果:ヒト試験はあるが、エビデンスはまだ限定的
- ヒト臨床試験の状況
- 査読付き臨床試験で確認されている内容
- レビュー論文に基づく位置づけ
- 前臨床研究(動物実験)
- TruCBNとメラトニンの比較試験について
- 結論
- 疼痛・抗炎症への効果
- 神経保護・その他の効果
- 6月1日から何が変わるのか:規制の中身
- 規制の基本情報
- 禁止される行為と罰則
- 他の規制との比較で見えてくること
- THCVの規制と比べると、CBNはより厳しい
- なぜ今、CBNが規制されたのか:政策の背景
- 指定薬物制度とは
- 規制に至った直接的な背景
- 例外はある?難治性疾患の患者向け継続使用手続き
- ⏰ 最重要:締め切りカレンダー
- 手続きの全体フロー
- 様式1:医療等の用途に係る報告書(患者本人が記入)
- 様式2:診断書(医師が記入)
- 様式3:意見書発行依頼書(患者本人が記入)
- 封筒の中身チェックリスト
- 確認書が届いたら、購入時のルール
- よくある疑問(FAQ)
- CBNを取り巻く国際比較
- 今後のCBD・カンナビノイド市場への影響
- CBDへの波及リスク
- 市場の現実
【2026年6月1日施行】CBN(カンナビノール)が指定薬物に
規制の中身・世界の研究・患者手続きを完全解説
理解したあとで、関連商品を見てみる
記事で紹介したテーマに近い商品をまとめて確認できます。気になる商品の比較や詳細チェックにご活用ください。
- CBN(カンナビノール)とは何か、CBD・THCとの違い
- 2026年6月1日から何が禁止されるのか
- 世界の最新研究が示すCBNの効用と限界
- 難治性疾患の患者が継続使用するための手続き(書類・記入項目を完全網羅)
- 日本の大麻政策の流れと今後のCBD市場への影響
2026年3月18日、厚生労働省はCBN(カンナビノール)を指定薬物に指定する省令を公布しました。施行は2026年6月1日(月)。
これにより、日本国内で「睡眠サポート」「リラクゼーション」目的で広く流通していたCBN製品は、原則として製造・輸入・販売・所持・使用がすべて禁止されます。
この記事では、規制の詳細・CBNの研究・患者が取るべき行動を、国内外の一次情報と研究データをもとに徹底解説します。
CBNとは何か:基礎から整理する
CBNの正体
CBN(カンナビノール、Cannabinol)は、大麻(Cannabis sativa)由来のマイナーカンナビノイドです。1896年に初めて発見され、1932年に構造式が解明された、カンナビノイドの中では最も歴史の古い成分の一つです。
最大の特徴は、その生成経路にあります。CBNはもともと植物中に存在するのではなく、THC(テトラヒドロカンナビノール)が熱・酸素・光にさらされることで酸化・分解されて生成されます。
CBD・THCとの違い
| 項目 | THC | CBD | CBN |
|---|---|---|---|
| 精神活性 | 強い(主要精神活性成分) | なし | 極めて弱い(THCの約1/10以下) |
| 主な由来 | 大麻の花 | 大麻・ヘンプ全般 | THCの酸化・分解産物 |
| 日本での法的地位 | 違法(大麻取締法) | 合法(THCフリー条件) | 合法(2020年末〜) → 2026年6月より禁止 |
| 受容体との親和性 | CB1・CB2に強く結合 | CB1・CB2に弱く結合 | CB2に弱く・CB1にさらに弱く |
| 主な研究上の用途 | 疼痛・食欲増進・吐き気 | 不安・炎症・てんかん | 睡眠・疼痛・神経保護 |
「CBNは鎮静・鎮痛・神経保護・食欲促進・抗菌作用の可能性を示す有望な候補物質だが、有効性・安全性・適切な臨床使用の確立には継続的な研究が不可欠である」
Health benefits, pharmacological properties, and metabolism of cannabinol: A comprehensive review, ScienceDirect, 2024
世界の研究が語るCBNの効用と限界
重要な注記:以下に示す研究は現時点での科学的知見を整理したものです。CBNの効果は医学的に確立されたものではなく、あくまで研究段階の知見です。医療的判断は必ず医師に相談してください。
睡眠への効果:ヒト試験はあるが、エビデンスはまだ限定的
ヒト臨床試験の状況
CBNの睡眠への影響については、2024年に査読付きのランダム化二重盲検プラセボ対照試験が報告されています。 一方で、既存研究はまだ少なく、過去のレビューでも、CBNの睡眠促進作用を支持する臨床証拠は限定的とされています。
- Bonn-Miller et al., Exp Clin Psychopharmacol. 2024
- Corroon, Cannabinol and Sleep: Separating Fact from Fiction, 2021
査読付き臨床試験で確認されている内容
PubMed掲載のBonn-Millerらの試験では、18〜55歳で睡眠の質を「poor」または「very poor」と自己評価した参加者が、 プラセボ、20mg CBN、または20mg CBNにCBDを組み合わせた群に割り付けられ、7日間連続で投与されました。 修正版intent-to-treat解析の対象者数は293人でした。
- 対象:18〜55歳、睡眠の質を「poor」または「very poor」と自己評価した参加者
- 方法:プラセボ、20mg CBN、20mg CBN + 10/20/100mg CBD を7夜連続投与
- 解析対象:293人
出典:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37796540/
| 評価項目 | 20mg CBN単独群 vs プラセボ | PubMed要約で確認できる内容 |
|---|---|---|
| 夜間覚醒回数 | 有意に減少 | p = .025 |
| 総合的睡眠障害 | 有意に改善 | p = .023 |
| 主評価項目の睡眠の質 | 改善傾向 | 統計学的有意差なし(p = .082) |
| 入眠までの時間 | 差なし | 有意差なし |
| WASO(睡眠開始後の覚醒時間) | 差なし | 有意差なし |
| 日中の疲労感 | 差なし | 有意差なし |
20mgのCBN単独投与は、夜間覚醒回数と総合的睡眠障害の低下と関連したが、 主評価項目である睡眠の質は統計学的有意差に達していない。 また、入眠潜時、WASO、日中の疲労感ではプラセボとの差は認められていない。
Bonn-Miller et al., Exp Clin Psychopharmacol. 2024
レビュー論文に基づく位置づけ
2024年の総説では、CBNについて、痛み、炎症、神経保護、潜在的な抗菌活性などの多様な薬理作用がまとめられており、 「さらなる研究が必要」とされています。 この総説の公開部分では睡眠を主要論点として詳述しているわけではないため、 睡眠改善効果を強く断定する根拠として使うよりも、 CBN全体の薬理学的可能性を示す文献として位置づけるのが適切です。
出典:
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0926669024003364
前臨床研究(動物実験)
ラットのポリソムノグラフィー研究では、CBNが総睡眠時間を増加させ、NREM睡眠とREM睡眠の両方に影響したこと、 また主要代謝物である11-hydroxy-CBNも睡眠アーキテクチャに影響したことが報告されています。 ただし、これは動物実験であり、そのままヒトの臨床効果を示すものではありません。
出典:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11736144/
TruCBNとメラトニンの比較試験について
TruCBNに関する報告はmedRxivのプレプリントとして公開されています。 プレプリントは査読前であるため、参考情報として扱うのが適切です。 本文要約では、25mg、50mg、100mgの各TruCBN群と4mgメラトニン群で睡眠の質の有意な改善が報告されていますが、 査読済み論文と同じ強さでは扱わない方が安全です。
出典:
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2023.11.07.23298230v1
結論
CBNについては、査読付きヒト試験で一部の睡眠関連指標の改善が報告されています。 ただし、主評価項目の睡眠の質では統計学的有意差に達しておらず、 研究数もまだ限られています。 そのため、現時点では「一部の睡眠指標で改善が示唆されているが、エビデンスはまだ限定的」と表現するのが、 最も事実に即した書き方です。
CBNを睡眠補助として支持する科学的証拠は限定的で、主に小規模研究に依拠しているため、 追加の高品質研究が必要とされます。
Sleep Foundation, CBN for Sleep
疼痛・抗炎症への効果
2024年の総説では、CBNは疼痛知覚、炎症、免疫応答、神経保護に関連する多様な薬理作用を示す可能性があると整理されている。 ただし、疼痛や炎症に対する有効性は主に前臨床研究に基づいており、ヒトでの確立した臨床有効性は未確立である。 ScienceDirect 総説(2024)
神経保護・その他の効果
| 研究領域 | 主な知見 | 研究段階 |
|---|---|---|
| 神経変性疾患 | CBNを含むカンナビノイドは、アルツハイマー病やパーキンソン病などで神経保護の可能性が前臨床で検討されている | 前臨床 |
| 白血病 | 2024年の研究で、CBNとCBGが白血病細胞に対して抑制的・細胞死誘導的作用を示した | 前臨床 |
| 抗菌 | CBNを含む一部カンナビノイドは、MRSAに対する抗菌活性や抗バイオフィルム活性を示した | 前臨床 |
| 食欲調節 | カンナビノイド系ではCB1受容体を介した食欲調節が知られているが、CBN単独のヒト有効性は未確立 | 前臨床・機序研究中心 |
上記の知見の多くは細胞実験または動物実験に基づくものであり、ヒトにおける有効性は現時点で確立されていません。
6月1日から何が変わるのか:規制の中身
規制の基本情報
| 規制物質の正式名称 | 6,6,9-トリメチル-3-ペンチル-6H-ジベンゾ[b,d]ピラン-1-オール |
|---|---|
| 通称 | CBN、カンナビノール |
| 根拠法 | 薬機法 第2条第15項 |
| 省令公布日 | 2026年(令和8年)3月18日 |
| 施行日 | 2026年(令和8年)6月1日(月) |
| 審議経緯 | 2025年10月28日 薬事審議会指定薬物部会にて指定が妥当と判断 |
「精神毒性を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある物」
厚生労働省 報道発表(令和8年3月18日)
禁止される行為と罰則
| 禁止行為 | 罰則(個人) | 罰則(業として行った場合) |
|---|---|---|
| 製造・輸入・販売 | 3年以下の拘禁刑または 300万円以下の罰金 |
5年以下の拘禁刑または 500万円以下の罰金 |
| 所持 | ||
| 使用 |
重要:「所持」と「使用」も禁止対象です。6月1日以降、手続きを経ずにCBN製品を自宅に保管しているだけでも法律違反になる可能性があります。手続きをしない方は必ず廃棄してください。
他の規制との比較で見えてくること
医療用THCは合法化されたが、国内では事実上入手不可能
2024年の大麻取締法改正により、医療用THCは日本でも合法化されました。しかし現時点では該当する製品が国内でほぼ流通しておらず、「制度はあっても機能していない」状態が続いています。CBNの例外措置も、同様の構造をたどるリスクがあります。
THCVの規制と比べると、CBNはより厳しい
| 項目 | THCV(2023年規制) | CBN(2026年規制) |
|---|---|---|
| 例外措置の設計 | 規制後に患者・学会・議員の働きかけで後から勝ち取った | 規制と同時に設計済み(一見前進に見えるが…) |
| 例外措置の経緯 | パブコメ・患者会・学会・議員ロビー活動による交渉の結果 | 交渉の余地なく、最初から高いハードルで確定 |
| 手続きの複雑さ | 複雑(書類審査・確認書の交付) | さらに複雑(学会経由の迂回ルートが必須) |
| 学会経由の迂回ルート | なし | あり(必須)患者→厚労省→専門学会→厚労省という迂回が必要。学会が意見書を発行し、厚労省に送付して初めて審査が進む |
| 適応疾患 | 難治てんかん | 難治性疾患または障害(全般) |
意見書発行ルートの構造を理解する
意見書を発行するのは「学会」ではなく、正確には厚生労働省の補助金研究事業(令和8年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金「カンナビノイドの実態把握に資する研究」、研究代表者:聖マリアンナ医科大学 脳神経外科学 教授 太組一朗)です。
この仕組みは、単なる「専門家による審査」ではなく、国が費用を負担し、患者の使用実態データを研究として収集することを目的とした設計になっています。つまり、患者の申請を通じて症例データが蓄積されることは、研究事業としての目的に合致しており、「誰も積極的に動かない」という状況には必ずしもなりません。
一方で、手続きの複雑さと患者側の情報不足は依然として課題です。申請できることを知らない患者、書類作成を支援できる医師の不足、手続きにかかる時間的コストなど、制度が存在しても実際に利用できる患者は限られるという構造的な問題は残ります。
輸入依存という構造的コスト問題
日本国内ではCBN製品の製造基盤がほぼ存在せず、流通していた製品の大半は海外からの輸入品でした。規制施行後、確認書を取得した患者が継続使用するためには、販売等事業者が輸入のたびに「輸入指定薬物用途誓約書」を通関時に提出するという別途の手続きが必要となります。
つまり患者側の手続きが完了しても、製品を届ける販売事業者側にも相応の行政コストと手間が発生します。国内での製造・流通が認められていても、規制下での輸入手続きが加わることで、1製品あたりのコストは規制前と比較して大幅に上昇する可能性があります。
承認患者数が少数にとどまれば、輸入ロットも少量となり、スケールメリットが働かず単価が上がるという悪循環が生じます。医療保険の適用もないため、費用はすべて患者の自己負担となります。結果として、確認書を取得しても経済的理由で継続使用を断念せざるを得ない患者が生まれるという問題が現実的に想定されます。
出典:厚生労働省 CBNの指定薬物の指定について(Q10・販売等事業者の手続き)
なぜ今、CBNが規制されたのか:政策の背景
指定薬物制度とは
日本の「指定薬物」制度は、薬機法に基づき、厚生労働大臣が中枢神経系への作用の可能性が高い物質を迅速に規制リストに追加できる仕組みです。国会審議を経ず、省令改正のみで対応できるため、新興ドラッグへの即応性が高いという特徴があります。
規制に至った直接的な背景
海外では表示や説明の整備が進んでいる一方、日本では浸透していない。当社も海外基準のエディブルガイドライン共有を関係各社へ試みていたが反応は乏しく、結果として曖昧なまま配布が行われ、ユーザーやメディアの過剰反応を招いている。
今回の規制は厚労省の報道発表で「危険ドラッグの成分1物質を新たに指定薬物に指定」と明記。CBNの薬理学的・科学的評価よりも、市場での流通実態と社会的リスク認知が判断に強く影響したと考えられます。
例外はある?難治性疾患の患者向け継続使用手続き
「他に代替できる治療法がない難治性の疾患または障害」の診断を受け、CBN製品の使用が必要と認められる患者さんは、所定の手続きを経ることで継続使用が可能です。
⏰ 最重要:締め切りカレンダー
| 期限 | 内容 |
|---|---|
| 2026年4月17日(金)必着 | 書類提出の推奨締め切り。この日までに届けば5月中旬に確認書が届く |
| 2026年4月18日(土)以降 | 提出可能だが確認書まで約1か月かかり、6月1日に間に合わない可能性あり |
| 2026年6月1日(月) | 規制施行日。確認書なしでの所持・使用が禁止 |
手続きの全体フロー
様式1:医療等の用途に係る報告書(患者本人が記入)
| 項目名 | 内容・ポイント |
|---|---|
| 作成日・患者氏名・住所・電話番号 | 「厚生労働大臣殿」宛に提出する形式 |
| 代理人情報(該当者のみ) | 代理人氏名・続柄・電話番号。本人が手続き困難な場合に記入 |
| 用いるCBN含有製品の詳細 | 製品名・容量・CBN含有量・製造業者名など。有効期間内は製品変更時の再手続き不要 |
| 疾患名 | 診断書と同じ正式な疾患名 |
| ⭐ CBN含有製品を用いなければならない理由 | 最重要欄(審査の核心)。「なぜCBN以外では代替できないか」を自分の言葉で具体的・詳細に記述。書ききれない場合は別紙を添付可 |
| CBN含有製品の使用歴 | いつ頃から使用しているか(例:●年●月頃から使用開始) |
| 今後の使用方法・使用量・使用期間 | 具体的な投与量・回数・方法。期間は完治の見込みがなければ「不明」でも可 |
| 保管場所・保管方法の予定 | 「紛失・盗難を防止するため、自室の施錠できる保管容器で管理」など |
「理由」欄の書き方が審査を左右します:「医師に勧められた」だけでは不十分。「自分がどれだけ他の治療を試してきたか」「CBNなしでは日常生活・QOLが保てないか」を具体的なエピソードや数字を交えて書きましょう。
様式1(Word)・記入例(PDF)
様式2:診断書(医師が記入)
| 項目名 | 内容・ポイント |
|---|---|
| 患者の住所・氏名・生年月日 | 現住所・正式な氏名・生年月日を正確に |
| 疾患名 | 正式な診断名(例:難治てんかん) |
| ⭐ 疾患の治療歴 | 最重要欄。これまで試したすべての薬・治療法を時系列で記述。何種類の薬を何年試してきたかが分かるよう書く |
| ⭐ 他に代替できる治療法がないことの詳細 | 最重要欄。「なぜCBN以外では対処できないか」を医学的根拠に基づき具体的に記述 |
| その他(CBN使用状況・効果) | 使用中の場合:製品名・濃度・使用量・効果を記入。未使用の場合は空欄可 |
| 診断日 | 提出日から6か月以内に作成されたものが必要。古すぎる診断書は無効 |
| 医療機関名・所在地・連絡先 | 医療機関の正式名称 |
| 担当医師の署名または押印 | 医師自身が署名・捺印 |
様式3:意見書発行依頼書(患者本人が記入)
| 項目名 | 内容 |
|---|---|
| 作成日 | 提出する日付 |
| 患者氏名 | 記名押印または署名(どちらか必須) |
| 代理人氏名・続柄(該当者のみ) | 代理人が手続きする場合に記入 |
| 住所・電話番号 | 郵便番号から正確に記入 |
仕組みを理解しておく:患者さんが学会に直接送るのではなく、厚労省が代わりに学会へ転送してくれます。 様式3(Word)・記入例(PDF)
封筒の中身チェックリスト
- 様式1「医療等の用途に係る報告書」(記入・署名済み)
- 様式2「診断書」(医師の署名・押印済み、提出日から6か月以内のもの)
- 様式3「意見書発行依頼書」(記名押印または署名済み)
- 返信用封筒(自分の氏名・住所を記入+返信用切手を貼った状態)
東京都千代田区霞が関1-2-2
厚生労働省医薬局 監視指導・麻薬対策課 CBN担当 宛て
確認書が届いたら、購入時のルール
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 確認書の提示 | 購入・使用時に販売事業者に確認書の写しまたは原本を提示 |
| 身分証の提示 | 患者本人の身分証明書を同時に提示 |
| 保管の厳格化 | 盗難・紛失防止のため適切に管理 |
| 廃棄時の注意 | 廃棄物が盗まれないよう適切な方法で処分 |
| 有効期間 | 交付日が属する年から翌々年の12月31日まで (例:2026年6月交付 → 2028年12月31日まで) |
よくある疑問(FAQ)
| 疑問 | 回答 |
|---|---|
| 製品を変えたら再申請が必要? | 不要。確認書の有効期間内であれば製品変更時の再手続きは不要 |
| 確認書を紛失したら? | 様式1と返信用封筒を再送付。様式2・3の再提出は不要 |
| 代理人が手続きできるのは? | 患者が未成年の場合、または疾患・障害で手続きが困難な場合の保護者・親権者・親族等 |
| 旧姓を確認書に記載できる? | 可能。氏名欄に「氏[旧氏]名前」の形式で申請 |
| 有効期間が切れたら? | 再度新規手続きが必要。期限切れの1か月前には余裕をもって申請を |
CBNを取り巻く国際比較
| 国・地域 | CBNの法的地位 | 特記事項 |
|---|---|---|
| 🇺🇸 アメリカ | 連邦レベルでは合法 (ヘンプ由来・THC 0.3%以下) |
睡眠サプリとして広く流通。2025年末に一部規制強化の動き |
| 🇦🇺 オーストラリア | 合法(医療用途中心) | シドニー大学ランバート研究所など主要な臨床研究の拠点 |
| 🇬🇧 イギリス | 規制対象(Class B薬物) 医療用途は合法 |
薬物乱用防止法(Misuse of Drugs Act 1971)においてCBN(カンナビノール)はClass B薬物として規定。一般用途での所持・販売・使用は違法。ただし、CBNを含む医療用大麻製品(CBPM: Cannabis-Based Products for Medicinal Use)として専門医師が処方する場合は合法。(出典:UK Home Office) |
| 🇩🇪 ドイツ | 合法 | 2024年の医療大麻合法化を機に市場が拡大 |
| 🇨🇦 カナダ | 合法(大麻完全合法化の枠組みで) | 処方不要で入手可能 |
| 🇯🇵 日本 | 2026年6月1日より指定薬物(禁止) | 難治性疾患患者のみ手続きで継続使用可 |
「20mgのCBN投与で夜間覚醒回数と総合的な睡眠障害の改善が確認された。今後の研究は他の薬理学的睡眠介入との副作用比較を続けるべきだ」
NORML(全米大麻法改革団体), 2023年
「CBNが指定薬物に指定されれば、それはCBD・その他の非精神活性ヘンプカンナビノイドへのカスケード(連鎖的波及)に発展しうる」
Hemp Today, 2025年11月
今後のCBD・カンナビノイド市場への影響
CBDへの波及リスク
日本のカンナビノイド規制の方向性は、「植物の部位」による規制から「測定可能なカンナビノイド成分」を対象とした成分ベースの規制へと移行しているという分析があります。
「厚労省が差別化と執行を困難と見なし続ければ、CBNを超えて他のカンナビノイドへの規制がカスケード(連鎖的に波及)する可能性がある」
Hemp Today, 2025年11月
「もし日本がCBDや他のカンナビノイドの食品販売を継続的に許可するなら、それは欧州のノベルフード規制と対比して、ユニークな市場ポジションを確立する可能性がある」
Business of Cannabis, 2024年
市場の現実
- 現在も日本国内のAmazon等でCBN製品が流通しているが、6月1日以降は急速に市場から消える見込み
- 事業者は在庫の廃棄・誓約書の提出など煩雑な手続きが必要
- CBD製品には現時点で規制変更の予定はなしだが、市場の自主規制・透明性への要求は高まる可能性がある
注目のCBDランキング
注目のCBDランキング
トランプ大統領による大麻規制緩和 - アメリカの薬物政策が加速
アメリカの規制物質法(Controlled Substances Act: CSA)は、1970年に制定された連邦法で、薬物を乱用可能性と医療用途の有無に基づいて5つのスケジュール...
薬物事件と冤罪救済の最前線を担う弁護士たち
薬物事件は、一度逮捕されれば人生が一変する可能性がある重大な刑事事件です。 しかし現実には、不起訴を含めた無実の人が誤って逮捕される冤罪(社会的冤罪)事件も少なくありません。事件に...
渋谷のディスペンサリーオーナーの自殺と日本の司法制度
2025年2月18日、渋谷のディスペンサリーショップの店長であるGRAYさんが投身自殺した。私は2023年と2024年に彼と簡単な挨拶を交わした程度の関係だったが、今回の事件を知る...
まとめ、この規制をどう受け止めるか
論点整理
| 論点 | 事実 |
|---|---|
| 規制の法的確実性 | 2026年3月18日省令公布済み。6月1日施行は確定 |
| CBNの科学的評価 | 睡眠改善の初期的臨床エビデンスあり。しかし大規模長期試験は未実施 |
| 日本の規制理由 | 精神毒性の蓋然性+市場での健康被害報告+危険ドラッグ対策 |
| 国際的なギャップ | 米・豪・欧では合法販売中。日本の規制は国際的に見て厳しい水準 |
| 患者への影響 | 難治性疾患の患者は手続きで継続使用可。推奨締め切りは4月17日 |
| CBD・他カンナビノイドへの影響 | 現時点では変更予定なし。ただし波及リスクへの注視が必要 |
CBNの規制は、科学的な白黒ではなく、社会的リスク管理の文脈で下された政策判断です。海外の研究が示すCBNの効用は否定できませんが、日本の規制当局が「市場の実態」と「公衆衛生上のリスク」を重視した判断は、指定薬物制度の設計思想と合致しています。
読者の方々には、この規制を正確に理解した上で、手続きが必要な方は今すぐ動くこと、そしてカンナビノイドをめぐる政策動向を引き続き注視することをおすすめします。
参考資料・出典
- 厚生労働省「危険ドラッグの成分1物質を新たに指定薬物に指定」(令和8年3月18日)
- 厚生労働省「CBNの指定薬物の指定について」
- Bonn-Miller et al., "A double-blind, randomized, placebo-controlled study of the safety and effects of CBN with and without CBD on sleep quality", Experimental and Clinical Psychopharmacology, 2024
- "Health benefits, pharmacological properties, and metabolism of cannabinol: A comprehensive review", ScienceDirect, 2024
- NORML, "Clinical Trial: Nighttime Use of Cannabinol (CBN) Reduces Sleep Disturbances", 2023
- Hemp Today, "CBN, a niche hemp cannabinoid, faces drug-style controls in Japan", 2025
- MAJIC, "Position Paper 7 On CBN: Promoting Responsible Use in Japan", 2025
- CUPID Study Protocol, PMC, 2023(オーストラリア・CBN睡眠臨床試験)
- TruCBN™ vs Melatonin Randomized Controlled Trial, medRxiv, 2023
- Business of Cannabis, "The Future of CBD in Japan", 2024
- Sleep Foundation, "CBN for Sleep", 2025
- CannaMD, "Meet CBN, the Sleepy Cannabinoid", 2025
- Photo by Claudio Schwarz on Unsplash
関連記事
トランプ大統領による大麻規制緩和 - アメリカの薬物政策が加速
アメリカの規制物質法(Controlled Substances Act: CSA)は、1970年に制定された連邦法で、薬物を乱用可能性と医療用途の有無に基づいて5つのスケジュール...
薬物事件と冤罪救済の最前線を担う弁護士たち
薬物事件は、一度逮捕されれば人生が一変する可能性がある重大な刑事事件です。 しかし現実には、不起訴を含めた無実の人が誤って逮捕される冤罪(社会的冤罪)事件も少なくありません。事件に...
渋谷のディスペンサリーオーナーの自殺と日本の司法制度
2025年2月18日、渋谷のディスペンサリーショップの店長であるGRAYさんが投身自殺した。私は2023年と2024年に彼と簡単な挨拶を交わした程度の関係だったが、今回の事件を知る...
コメント
まだコメントはありません。